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皆さま、こんにちは。岐阜は青空がつづいて気持ちのよい日です。いかがお過ごしでしょうか。

さて、守富環境工学総合研究所(Meel:ミール)の南壁を含む、全長130メートル、高さ20メートルの岐阜問屋町二丁目協同組合の南壁が「ぎふアートウォール」としてお披露目となる機会、「ぎふアートウォール完成式」が今週3月27日(土)午後1時から開催されますのでお知らせいたします。

当日は関係者の皆さまもご列席される予定で、ご来賓の方々のスピーチ、空と雲のアートウォールの監修をされた古川秀昭先生(岐阜県美術館前館長、現在はOKBギャラリー館長)のコンセプトのお話などを聞くことができます。

そして完成式開催前のひとときを盛り上げるパフォーマンスも楽しみ!

12時20分頃からSJCジャズオーケストラの皆さんによる演奏、さらに、12時45分頃からキッズたちが空と雲のアートウォールを舞台背景に可愛いパフォーマンスを繰り広げてくれる予定です!ぜひパフォーマンス披露のタイミングからお立ち寄りください。

当日はアートウォール前の道路を使用させていただき完成式を行います。道路から見ていただいても、JR岐阜駅からのペデストリアンデッキ(歩行者の通行専用の高架高架歩道)から見ていただくのも楽しいのでは!と思います。

雨天の場合は岐阜問屋町二丁目アーケード内が会場となりますが・・・今日のように綺麗な春の空が広がっていることを願います!!

感染症対策(マスク着用&ソーシャルディスタンス)も忘れずお楽しみください!

 

【 守富所長テレビ出演のお知らせ】

ぎふアートウォール事業に関して新聞各紙、メディアに取材をしていただいておりまして、このたびテレビの放映時間が決まりましたのでお知らせいたします。ミールの守富所長も登場しますのでご覧くださいませ!

◎3月26日(金)午後6時30分〜 NHK「まるっとぎふ」

◎4月2日(金)午後6時〜(15分番組)ぎふチャン「あなたの街から岐阜市」

 

(スタッフC)

 

皆さま、こんにちは。守富環境工学総合研究所(Meel:ミール)の西壁を活用したアートウォール。その制作に取り組んでくださった3人のアーティストへのインタビュー、引き続き[後編]をお届けします。

 

 

◎法晃さんのお話を聞いて、アートウォールを通じて何かに気づいたり、人とつながったりしたらいいなと思いました。昨年皆さんが取り組まれた豊田市の保見団地での保見アートプロジェクト※1でもきっといろんな経験をされたことと思います。

法晃さん/保見団地のアートプロジェクトのときは半年くらい会議をしても何も決まらなかったので、話し合っているだけでなく、とにかく行動することでわかってくることがあるんじゃないかと気づきました。いかにして住民を巻き込むか、ですね。残念なこととしては保見団地ではせっかくのアートに上書きされてしまい、それをやった人が逮捕されるということも起きました。そのことは住民が通報した、ということでもあるんだろうなと想像するんですが、通報したということは、「残しておきたい絵」だったということなのかなぁとも思えるんです。それまでは落書きし放題の無法地帯といってもいい環境だったので。とはいえ、逮捕者が出てしまったというのは悲しい面もありますね。

壁と絵ということを考えると、そもそも落書きって何?という「問」が常にあります。その答えはとても難しい。動物のマーキングみたいなものかなとも思うんですけど(笑)。いずれにしても消す、残すという選択のときに、「残そうよ!」という絵だったらいいなと思いますけどね。

※1 外国籍の住民が半数以上を占める保見団地(愛知県豊田市)での取り組みで、アートを通じたワークショップを重ね、住民同士のコミュニケーションを図りながら活動。法晃さんがアートプロジェクトのプロデュースを担い、真允子さん、ヒロさんもアーティストとして参加。2020年3月29日、団地25棟1階の通称「憩いの場」の空間は、かつての落書きも一部生かしながら、画家やイラストレータによる鮮やかな絵に包まれて生まれ変わった。

(下の写真はアートプロジェクトをまとめた冊子より、法晃さん、真允子さん、ヒロさんのページ)

 

◎ますます深いお話です。真允子さんがアートウォールのような活動とつながったのはどういった経緯ですか?

真允子さん/私はもともと油絵をやっていて、家にこもってキャンバスに向かうというのが基本でしたし、今もそうです。でもしばらくの間、絵をやめていた時期があって、再開したときに東日本大震災が起きたことが大きな転機になりました。

どんな人もそうだったと思うんですけど、やりたいことが一瞬で無くなる、一瞬にして日本が暗くなるということを経験して・・・。それで日本を明るくするためには自分に何ができるか?と考えました。当時は子育ての最中だったし、ボランティアに行く時間もない。でも暗い日本が明るくなり元気になり復興にたどりつこうとしている時に、現地で関わることができなくても、私も地元で何かできないか?アートの力を注げないかなと思ったんですよ。うまく言えませんが、地域貢献として。

そんな頃に、それまで家でキャンバスに向かっていた私が、法晃さんとヒロさんに出会って、まちのなかでライブペイントをするという、屋外で絵を描くというアートを知りました。外で絵を描いていると、不思議に人が見に来てくれて、自然にまちに賑わいが生まれるということを実感したんです。その体験を通じて、絵は何に描いても地域貢献につながるんじゃないかなと思いました。家でキャンバスに向かっているのも、壁画でも、アートをするということとしては違和感がなかったというのが、今の自分につながっていると思います。

 

◎外へ出て、人に見てもらいながら絵を描くという新鮮な体験が、アートができる可能性を感じる出来事だったんですね。ヒロさんは以前のインタビューで「アートウォールはパブリックアートという責任がある」と話してくださったのが印象的でした。

ヒロさん/はい、そうですね。いつもそう思って取り組んでいます。もともと僕はグラフィティが好き、壁画を描きたい。もっと言えば、表現したい、絵を描くのが好きというシンプルな思いから来ているんです。壁画はいろんな人に見てもらえる。自分がいる証しというんでしょうか、存在が残せる。作品が風景のなかに残る、馴染むことができる。でも、その一方で、生み出したものが違和感となる場合もあるということを忘れずにいたいんです。

法晃さん/そうなんだ。僕はパブリックアートという意識はなかったなぁ(笑)。誰が描いてもいいけれども、たまたま自分が描いたということと思っています。もともと絵を描くことの好きな人は、自分でもいろんな場所、いろんな機会に絵を描きたいと思いがあると思う。だから今回のミールの南壁や西壁を見た人が「どうしたら描けますか?」「私も描けるんでしょうか?」と、ミールや商店街の人たちとコミュニケーションするというのが大事だと思うんです。

何て言ったらいいのかな・・・ここに描いている人たちがすごいんじゃない、ということ。アートウォールを見た人が「オレならこういうふうに描きたいな」と思ったら、すでに描いてある絵への上書きではなくて、そこに描くスペースがあればそこへ行ってお願いしてみたらいい。「街の人」と「描きたい!と言っている人」がつながっていくといいなぁというのが僕の願い。前にも話しましたが、落書きという言葉は本当に難しい。何をもって落書きというか。自分たち作家もある程度自由を与えられて描いているということでは、落書きなんじゃないかなと思うことがあります(笑)。

 

◎しかも落書きは良いもの?良くないもの?どういうもの?と考えるとますます難しいテーマですね。

法晃さん/問屋町のような規模のコミュニティだったら、人のつながりが基本だと思うんです。東京やそのほかの大きな都会とは違う。描きたい人が飛び込めるよう、街の人も心を開いて受け入れてくれるような、そんな人のつながりを大切にしていけたらいいですよね。

◎「人とのつながり」はミールのテーマの一つでもあります。現在、このミールの南壁を含む全長130メートルの巨壁をアートウォールにする取り組みが国からの補助金も支えにして進行中ですが、このアクションも含めて、「まち」と「アート」、「アートウォールのあるまち」について、代表してヒロさん、お願いいたします。

ヒロさん/アートがあることでまちが明るくなることはいいな、と思うんです。僕はもっと描きたいですね。今回、リアルタッチの真允子さん、コンセプチャルな縄をモチーフにした法晃さん。そして僕、と。絶対に楽しいことがあるなーと思って取り組みましたから。これをきっかけにいろんな人の作品が増えていくといいなぁと思っています。

いろんな人の絵があるから面白い。自分一人で描いていても楽しくない。もちろん、観る人にとっても変化があるといいなと思います。ただ・・・。

 

◎ただ?

ヒロさん/僕個人の考えとしては、自分もプロとして生きているので、どんなプロジェクトでも場所でもそうですが「このスペースに描かせてあげるから、描いてね!」という視点や発想を超えて仕事ができたらといつも願っています。もちろんケースバイケースですが、仕事料金が少なくても、たとえば多くの人が描く現場を見てくれるということなら受けたいと思います。

 

◎それはとても大切なお話ですね。「アート」と「まち」と「人」が楽しく明るくつながるために、ミールも大事に考えていきたいと思います。今回、西壁にも「人とのつながりを大切にしよう」というメッセージを小さく入れてくださいましたね!それに加えて絵だけでなく、文字もアートになっているのも楽しい仕掛けです!

ヒロさん/じつは壁面に設置してあるボックス部分、そこを最初は避けていたんです。みんなで背景をつけたあと、「さて、ここどうする?」ということになって。

真允子さん/最初は、鳥かごや水槽という、モチーフやボックスの形にちなんだアイデアが出たんだっけ・・・。

法晃さん/でもボックスの扉どうしの境目の黒が強調されてしまうのと、まわりが淡いグラデーションだったので、ここはパキッとした感じにしたらということになって。僕はもともと文字をつかった作品もつくっていたので、このボックスの凸部分を利用して文字をデザインすることにしたんです。

 

◎なるほど、そこに浮かび上がるのがミールを表す文字ですね。ぜひ実際に見て楽しんで欲しいです!(笑)

今日は楽しくて深くて、やっぱり楽しいお話をたくさんしてくださって、本当にありがとうございました!

*今回のミール西壁のアートウォールの様子をヒロさんが動画にされました。

ぜひご覧ください!

https://www.youtube.com/watch?v=OpFYQU7wovM

 

*アーティストのプロフィール、アート活動などは下記ウェブサイトをご参照ください。

中島法晃さん(岐阜県本巣市出身、美術家)

http://nakashimahoukou.com/

新井真允子さん(岐阜県羽島市出身、画家)

https://www.instagram.com/mamimami_artwork_0303/

Madblast Hiroさん(岐阜県各務原出身、画家)

https://www.madblasthiro.com

 

(スタッフC)

皆さま、いかがお過ごしでしょうか。立春も過ぎ、あとは暖かくなる季節を待つばかりですね。

さて、昨年夏の守富環境工学総合研究所(Meel:ミール)南壁へのアートウォールに続き、昨年末に、通路に面するミール西壁に中島法晃さん、新井真允子さん、Madblast Hiroさんの3人のアーティストがアートウォールを制作してくださいました。

今回は、完成を記念して、3人にお集まりいただき、じっくりとお話をうかがいました。インタビュー時間はとても楽しい時間で、いつの間にか自然にお名前で呼び合いながら進みました。中島法晃さんは、法晃(ほうこう)さん。新井真允子さんは、真允子(まみこ)さん。Madblast Hiroさんは、ヒロさん。というふうに・・・。その雰囲気とアーティストさんそれぞれの思いが伝わりますようにと願いをこめてお届けします。

 

 

◎今日はお忙しいなか、お集まりいただきありがとうございます。今回の西壁のアートウォールは寒風吹き荒ぶ昨年12月の取り組みで、寒すぎて絵筆を動かせなかった日があったほどと聞いています。まずはご感想を聞かせてください。

 

ヒロさん/制作のスタートは寒さが本格的になった12月6日で、ちょうど問屋町商店街のせんい祭りの開催日。それから土曜日曜の5日間を使って、12月26日に完成しました。途中1日は風が強くて寒くて仕事にならず2時間ほどで引き上げました。寒さをちょっとなめてましたね(笑)。

 

法晃さん/とにかく寒かったです(笑)。

 

真允子さん/本当に寒かった!でも、コロナのせいで制作の場が減っていて、3人で集まって何かをするというのも久しぶりで楽しかったです。

 

ヒロさん/そうですね!3人で、現場で「どうする?」「どうしよう?」とディスカッションしながら進めていくのはやっぱり楽しかったです。ちなみに3人での活動は2016年7月に1か月間、柳ヶ瀬で3人展をして以来、今回で7回目です。

 

◎これまで何度も活動されているユニットなのですね!今回のように3人で一つの同じ壁に取り組むというのは大変なのでは?

 

法晃さん/そうですねえ。ヒロくんが夏に描いた南壁のカメが強烈で(笑)。だからその続きで、西壁もヒロくん一人でやればいいじゃん!って言ったんですよ。でもヒロくんがどうしても一緒にやりたいと。

 

ヒロさん/アハハ。僕が南壁をやっているときに、お二人には見に来てもらいまして、西壁のお話を守富先生からいただいた時、今度はぜひ3人でやりたいと強く思ったんです。3人で制作すると感覚が新鮮。自分では描けない作品が生まれる。3人で描くということの楽しさがあるんですよ。

ということで、今回は南壁からつながる構図、グラデーションを考えて。コウノトリが通路側へと入っていくようなイメージを頭に描いていました。進め方としてはスペースを3人で分けてやっていこうと考えましたが、実際は現場でのアドリブ。その都度話し合って決めていった感じです。

 

 

◎ヒロさん以外のお二人は、問屋町に来てみて印象はいかがでしたか?

 

真允子さん/初めて来たときは人がいない、暗いという印象でした。

 

法晃さん/そうそう。シャッター街の印象で寂しい、暗い感じがしました。

 

ヒロさん/ミール西壁も通路に面していて暗かったけれど、でも今回のアートでかなり明るくなりましたよね。

 

真允子さん/ホント!こうやってカラフルなアートが完成すると、久しぶりに3人で取り組んで楽しかった分、終わっちゃったことで、私が寂しくなりました(笑)。

 

 

◎そんなことをおっしゃらず(笑)、また問屋町で描いてください!では真允子さんから、作品の着眼点やモチーフについて教えていただけますか?

 

真允子さん/はい。私は、「猫を描いて」といわれまして。もともと動物をモチーフに描くことが多く、なかでも私自身も猫が大好き!壁画に描くなら実物大のほうが面白いと考えました。リアルサイズで描くことで、自分自身が描いたのにハッとしたりして(笑)。たとえばエアコン室外機の上の猫とか!

 

 

◎わかります!猫ちゃんを見つけてハッとしたあと、でもなぜか気持ちがほっこりします(笑)。また会いたくなるといいますか。他にもいるのかな〜?とか。

 

真允子さん/わぁ、嬉しい。ありがとうございます!猫好きは猫を見るとリラックスするみたいですね。今回はリアルなサイズにしたのですが、でも猫のリアルな毛色で描くと印象が暗くなるのかなと考え、壁のなかにある色、壁画に溶け込む色合いを使って、壁画のなかの世界観に馴染む猫を7匹描きました。

 

 

◎7匹みんな数えるのが楽しみ!全体の色合いについても興味深いです。

 

ヒロさん/はい、今回の色合いは全体的にカラフルにしました。それぞれラフを持ち寄って集まり、スタート当日にどうしていこうかと話し合って。ちなみに僕は守富先生から「鳥を描いてほしいな〜」とリクエストいただいていたので、前にもお話したようにコウノトリを描きました。幸せを運ぶコウノトリがいいかなと。

 

 

◎岐阜なのに鵜飼の「鵜」ではないんですね(笑)。海なし県の岐阜なのに、南壁に「ウミガメ」をど〜んと描かれたように。そこがやっぱりヒロさんですね!

 

ヒロさん/そうですね(笑)。当たり前を描いてもつまらないかなと思うので。今回のコウノトリは主張しすぎない感じで、親子のイメージも含ませて、3羽描きました。

 

 

◎なるほど‥‥。では、法晃さんの絵にはどんな思いがあるのでしょう。

 

法晃さん/「縄」というモチーフに最近着目していることもあり、縄を描きました。同じ問屋町商店街にある守富先生の第二事務所にうかがったとき、真っ黒な炭素繊維にヨリをかけて編んでいる様子を見せてもらいました。環境問題について長い先、未来を見据えて取り組んでいらっしゃるんだなぁと。その時に、自分がモチーフにしている縄と共通のものがあるなぁと感じたんです。

ちなみに研究室ではかなりアナログなことをしていて大変そうでした。でもこの一歩で、この作業の一つひとつで環境を変えていくのかな、とも思いましたね。

 

 

◎「縄」というモチーフ。そこにはどんな思いがこもっているのですか。

 

法晃さん/繊維をより合わせてつくられているのが縄ですが、そのままにしておけば解(ほど)けてしまいますよね。よった縄が勝手に開き解けてしまうことを止めるには、先を結ぶことが必要です。よった先、編んだ先を結んで留めるわけです。

コロナが始まって以来、いろんなものが変わり、生活も変わりました。でもどうにか、何かで、何かの知恵や工夫で収束させたい、どこかで結ぶ、どこかで止めたいという思いが僕にはあります。つまり、変わっていくものに抗(あらが)いたい、という僕の思いの例えとして縄がある訳なんです。

 

 

◎それは深い話ですね。

 

法晃さん/守富研究所の西壁の絵の中に、縄があって、それを見た人が「なんで縄?」「どうして縄があるの?」と疑問に思うことが、この研究所を知る一歩につながればと思うんです。縄って何だろう?この壁の絵は?と見る度、来る度に、その人なりに気になり、わかっていったり、興味を持つきっかけになったりしたら、とてもうれしいと思っています。

そもそも僕は絵が苦手で(いえいえ〜と真允子さんとヒロさんの声)。僕は、フィールドワークとして、人類学的に人との関わりのなかで何が生まれるか?ということに興味があるんですよ。どう人と関わるか。なぜこれが生まれたのか。それを問い、考えていくプロセスが楽しいですね。

 

(ヒロさん、真允子さんも『へぇ〜』と感心のご様子・・・)

 

続きは[後編]で!

 

写真は右から、アーティストの法晃さん、真允子さん、ヒロさん、そして守富所長

 

 

(スタッフC)

皆さま、こんにちは。8月のあの酷暑は消えゆき、少し涼しくなりました。おかげさまでミール南壁アートウォールも完成し、一息つきました。

今回は制作者である画家のMADBLAST HIROさん(以下、HIRO)と守富環境工学総合研究所(Meel:ミール)所長の対談タイムをお送りします!

 

 

守富所長/まずはHIROさん、本当にお疲れ様でした!制作時はあまりに暑い日々で心配していました。

 

HIRO/皆さんにお気遣いいただき、ありがたく思いながら制作していました。守富先生や奥様、ご近所の方々にも良くしていただき感謝しています。ありがとうございました!

 

所長/苦労したことも多かったのでは?

 

HIRO/そうですね…苦労したというと、やはり壁のゴツゴツ感をどう塗っていくか?ということですね。下地塗りには1日半かかりました。アクションペイントで粗いタッチで表現するときも、そのゴツゴツ感があるために思い通りにするのが難しくて(笑)。それから、作品の大きさに対するバランスを見るのもとても勉強になりました。

 

所長/高さ8m超えの壁のキャンバスで、足場の足元は幅60cmと狭いわけですからねえ。HIROさんは足場にいると、絵全体を引いて見られないだろうから、どうやって作品づくりをしていくのかなと興味がありました。

 

HIRO/手元のラフはA4サイズなんですが、それに付けたグリッド(格子状の直線)と同様に、壁に付けたグリッドを基軸にして進めていきました。集中するときは1時間ぶっ通しということもあり、絵を描くというよりは「作業」に近かったですね(笑)。区切りごとに、下へ降りて全体像を見て…という繰り返し。作品の仕上がり具合に応じて、細かく下に降りて確認しながら進めていました。

 

所長/何度も言うけど、とにかく暑かったし、午前も午後も全身を陽に晒されてましたよね。天候に恵まれたというのか・・・8月13日の午前に少し雨が降ったぐらいで、お天道様は10日間、ほぼ皆勤賞!

 

HIRO/そうですね(笑)。皮膚が焼けるとやっかいなので、とにかく長袖を着て皮膚の露出を少なくしました。タオルを濡らして使ったりして、涼しさを取り入れる工夫とか。昔、着ぐるみに入る仕事を経験したことがあったので、それも役に立ったかな〜と思います(笑)。塩分は絶対に摂らないと!体力温存の基本ですね。

 

所長/友達の応援も励みになったのでは? 差し入れも多かったみたい(笑)

 

HIRO/はい、本当にそうなんです。先輩や友人が制作の様子を見に着てくれて、とても嬉しかったですね。いろんな差し入れもいただいて、飲み物を入れたクーラーボックスごと置いていってくれる人もいて。開けたらウイスキーの「知多」も入っていてびっくり!僕の誕生日と重ねてのサプライズだったのかな?と(笑)先生の奥様からのお水やお弁当の差し入れも、本当に嬉しかったです。ありがとうございました。

 

所長/なんと、制作中に誕生日!?

 

HIRO/僕は、誕生日には記念になる出来事を与えられる運があるみたいで(笑)。以前に賞をいただいた時も25歳の誕生日当日で、受賞の連絡前に、いきなり賞品が届きびっくりでした。

 

所長/HIROさんが熱心に制作する様子を見て、ご近所さんも「よくやってるな」と感心されていました。見守る人が、知らず知らずに増えましたね。

 

HIRO/現場を見に来た人から「ご苦労様」とねぎらわれたり、通りがかりの人にも「がんばってください!」と声をかけてもらいました。

 

所長/8月17日に完成し、足場を外したのが20日。私もずーっと足場を外す様子を見てましたが、あれはホントにすごかった。足場がなくなって作品を見た時はどんな感じ?

 

HIRO/足場が外れて絵があらわになった時は「やっぱでけえな」というのが第一印象(笑)。それまで足場の影が映っていたのがなくなって、すごいなと思いました。

 

所長/ずっと見ていた私としては、足場が外れて絵の全容が見えてくる様子をもっと多くの人に見てもらいたかったな〜という思いがわきましたね。そう、除幕式みたいに(笑)。足場があるとイメージしづらかった部分が、全体が見えてきてわかるというか。作品全体が見えていくプロセスをもっと細かくYouTubeなどで伝えるといいかもしれないなと。

 

HIRO/そうですね。おかげさまでSNSを通じてまわりの方々からの反応もわかり、プチバズってる感を味わいました!作品完成を伝えてくれたある人のSNSは2万ビューを超えたそうで。協賛してくださった絵の具メーカーさんも僕が制作した動画を社内の皆さんで見てくださったようです。今回挑戦させてもらって、やはり、アートがあることで「まち」が明るくなるのはいいなと。こういう面白い場所がある!すごいな〜!と思ってもらえるのが本当の成功じゃないかなと感じてます。

 

所長/全長130mのレトロ壁(問屋町二丁目協同組合商店街の南壁)のうち、窓のないミールの南壁にHIROさんの絵が完成したわけで!ミール以外の南壁は、どのビルにも窓があるから、その窓を活かすアートも面白そう。なんだか夢が広がっていくよね。

 

HIRO/なるべく多くの人に見て楽しんでもらって、それで次につながればいいなと。何より商店街の人たちが喜んでくださったら僕は嬉しいですね。

 

所長/ところで、制作過程を見ていてひらめいちゃったんだけど、あのウミガメの目をもっと強調しても楽しいなと。何かを埋め込んで、ある時間のある角度でみるとピカ〜ッと光るとか。

 

HIRO/なるほど〜。それは壁のゴツゴツ感を活かすという意味でも面白そう。埋め込むとしたら何がいいでしょう。

 

所長/ダイヤでもいいんじゃない?(笑)誰が最初に目までたどり着けるか競争が始まったりして。ミールだけに見る!観る! カメさんの目を光らせてみたいなあ、ハハハ。

 

所長の妄想が広がったところで、対談はおしまい。

皆さま、ぜひミール南壁のアートウォールを見にきてくださいね。

 

HIROさん制作の動画もお楽しみください!

 

 

 

写真は猛暑の8月某日。とにかく働き者のHIROさんと所長のツーショット。

2020 manatsu no mahiru no yume

(スタッフC)

 

 

皆さま、こんにちは。連日の猛暑ですが、お元気でお過ごしでしょうか。

前回のブログでお伝えしましたように、守富環境工学総合研究所(Meel:ミール)の南側の壁で、8月よりアートウォールの制作が始まりました!

作品を手掛けるペインターMADBLAST HIROさん(以下、HIRO)に、お話を伺いました。

(制作風景・・・日差し、キョウレツ!)

 

◎制作中のお忙しい時に、インタビューに応じてくださってありがとうございます!岐阜では連日35度超えの暑さですが、大丈夫ですか?

HIRO/ありがとうございます!じつは昼食を取らずに集中して制作をするタイプなんですが、今回ばかりは暑さに負けないように、珍しくガッツリ食べて頑張っています!

 

◎それを聞いて少し安心しました。でも、とにかく熱中症にならないように気をつけてください!ところでミール南側のレトロ壁(ミールのビルも含めて130mという長さが続く問屋町2丁目の壁です)の第一印象から聞かせてください。

HIRO/「面白いなあ〜」と思ったのが第一印象です。長崎県にある軍艦島のような印象で、ネガティブではなくポジティブに捉えました。撮影スポットになりそうな場所だなと。そう、隠れ観光スポットみたいな。だから今回のお話をいただいて、本当に嬉しかったです。

 

◎この壁に描く絵、どんな絵にしようと?

HIRO/とにかく、カラフルにしよう!と(笑)。見ている人が元気になるようなカラーやモチーフがいいなと思いました。僕がいろいろ思って描いた世界観を、見ている側の人が「物語」として連想してくれたら、と。

 

◎絵がパッと浮かんだのですか?それともコンセプトから?

HIRO/コンセプトを先に考えました。環境というキーワード、そして海なし県である岐阜。そこから南国と海をイメージして、絶滅危惧種であるウミガメをモチーフにしたんですよ。

 

◎岐阜といえば鮎を連想しますが・・・。

HIRO/アハハ、そうですよね。でも、岐阜の壁に岐阜の名物を描いてもつまらない!岐阜県民である僕が岐阜の名物を描いたところで面白くないなと。つまり、岐阜で鮎は当たり前すぎるといいますか(笑)。

 

(制作風景・・出た!ウミガメ!)

◎なるほどー。絵はもう随分出来上がってきて、ご近所の方や通りがかる人は興味津々です!

HIRO/今日もずーっと絵を見上げているチビッコがいまして、お母さんが何度も「もう行こうよ〜」と促すんですが、また戻って来て眺めてくれていました。こういった絵はパプリックアートである以上、賛否両論だと思っています。なので、僕なりに責任を感じながらやらせてもらっています。

 

◎パブリックアート、といえば確かにそうですね。HIROさんが考える責任とは?

HIRO/そうですね、まずこの場所に愛着を持っておられる住民の方々、問屋町の商店街の皆さんに「ああ、この壁にこの絵が描かれて良かった〜」と思ってもらうこと。外部の人たちも壁を見て「岐阜には面白いものがある!」って楽しんでもらえること。つまり、ここに暮らす人たちに喜んでもらう絵であり、ここに合うアートであることを描く責任といったらいいでしょうか。それに加えて、自分が描き始めたことなので、最後まで自分がキッチリ仕上げるというのも僕の責任と思ってやっています。

 

◎そうだったんですね…深いお話です。実際にペインティングを開始して、このレトロ壁の感触はどうですか?

HIRO/思った以上に、ボコボコやなあと。あ、ボロボロという意味じゃないですよ、念のため(笑)。下地の塗りにとても時間がかかりました。毎回、描く対象の壁によって、それぞれ特徴はあるんですけど、今回の壁は「歴史を踏まえた壁」っていうか・・・。

 

◎はぁ〜それは素敵な表現!確かにかなりの年月が経っている建物です。

HIRO/向かいにある37階建のスカイウイングが建つまでは、この壁はむき出しにはなってなかった部分ですから、不思議な造形になっているんですよね。そしてミールのビルだけ窓がないわけで。そこへ僕が絵を描いている状況です。

 

◎下地塗りの時にはHIROさんご自身が動画を撮影されましたね。

HIRO/そうなんです!動画プロモーションの一環として始めました。描き手の目線のアングルで動画を作ってみたいなぁと。僕の手元や真横、真上、真下と臨場感のある目線で撮影したものを制作風景として見ていただくと楽しいかなと思ってるんです。たまたま動画制作が上手い友人も関心を持ってくれたので、別バージョンの動画としても同時進行で作っています。そちらもいずれ公開できればと思っています。

 

◎それは楽しみです!さて、絵はそろそろ完成に近づいていますね。

HIRO/はい、最後のほうには、アクションペイントに近いことも加えようと思ってます。絵の具が飛び散ってできる偶然の模様とか。音楽でいえば即興みたいな感じで、躍動感を生み出すことができたらとワクワクしています。

 

◎私たちもワクワクです!最後にもう一つ、「アートウォール」と「まち」。HIROさんはどんな風に思ってますか?

HIRO/アートウォールは「まち」にあったほうがいいな!というのが僕の思い。少しずつ認知されてきたというのもありますが、アートウォールがあることで、まちを明るくしていってくれたらいいな、写真スポットがあるエリアが誕生したら楽しいな〜と。

今回の絵をきっかけに、この問屋町2丁目のレトロ壁にさらなる展開が生まれたとき、もしも僕にご協力できることがあれば・・頑張ります!

 

◎HIROさん、ありがとうございました。明るく誰とでも楽しくコミュニケーションできるお人柄であっという間のインタビュー時間でした。

このあと、ミール内のミニミニキッチンで茹でた素麺を(所長をまじえて)、てんこ盛り食べて、HIROさんは再び制作へと向かわれました。頑張ってください!!

 

(全景・・・足場をはずした姿は次回のブログで公開予定!)

 

※おかげさまでアートウォールはおおよそ仕上がりました。細かな仕上げはあるかもですが・・・良かったら、ミール南壁、見に来てくださいね!!

 

今回のアートウォール制作をはじめ、HIROさんの作品などは、HIROさんのホームページ、インスタグラム、ツイッターでも紹介されています!

 

 

ホームページ「MADBLAST HIRO ART WORK PAGE」

https://www.madblasthiro.com

インスタグラム「madblast_hiro」

https://www.instagram.com/madblast_hiro/

ツイッター「MADBLAST HIRO」

 

(スタッフC)

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