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皆さま、こんにちは。連日の猛暑ですが、お元気でお過ごしでしょうか。

前回のブログでお伝えしましたように、守富環境工学総合研究所(Meel:ミール)の南側の壁で、8月よりアートウォールの制作が始まりました!

作品を手掛けるペインターMADBLAST HIROさん(以下、HIRO)に、お話を伺いました。

(制作風景・・・日差し、キョウレツ!)

 

◎制作中のお忙しい時に、インタビューに応じてくださってありがとうございます!岐阜では連日35度超えの暑さですが、大丈夫ですか?

HIRO/ありがとうございます!じつは昼食を取らずに集中して制作をするタイプなんですが、今回ばかりは暑さに負けないように、珍しくガッツリ食べて頑張っています!

 

◎それを聞いて少し安心しました。でも、とにかく熱中症にならないように気をつけてください!ところでミール南側のレトロ壁(ミールのビルも含めて130mという長さが続く問屋町2丁目の壁です)の第一印象から聞かせてください。

HIRO/「面白いなあ〜」と思ったのが第一印象です。長崎県にある軍艦島のような印象で、ネガティブではなくポジティブに捉えました。撮影スポットになりそうな場所だなと。そう、隠れ観光スポットみたいな。だから今回のお話をいただいて、本当に嬉しかったです。

 

◎この壁に描く絵、どんな絵にしようと?

HIRO/とにかく、カラフルにしよう!と(笑)。見ている人が元気になるようなカラーやモチーフがいいなと思いました。僕がいろいろ思って描いた世界観を、見ている側の人が「物語」として連想してくれたら、と。

 

◎絵がパッと浮かんだのですか?それともコンセプトから?

HIRO/コンセプトを先に考えました。環境というキーワード、そして海なし県である岐阜。そこから南国と海をイメージして、絶滅危惧種であるウミガメをモチーフにしたんですよ。

 

◎岐阜といえば鮎を連想しますが・・・。

HIRO/アハハ、そうですよね。でも、岐阜の壁に岐阜の名物を描いてもつまらない!岐阜県民である僕が岐阜の名物を描いたところで面白くないなと。つまり、岐阜で鮎は当たり前すぎるといいますか(笑)。

 

(制作風景・・出た!ウミガメ!)

◎なるほどー。絵はもう随分出来上がってきて、ご近所の方や通りがかる人は興味津々です!

HIRO/今日もずーっと絵を見上げているチビッコがいまして、お母さんが何度も「もう行こうよ〜」と促すんですが、また戻って来て眺めてくれていました。こういった絵はパプリックアートである以上、賛否両論だと思っています。なので、僕なりに責任を感じながらやらせてもらっています。

 

◎パブリックアート、といえば確かにそうですね。HIROさんが考える責任とは?

HIRO/そうですね、まずこの場所に愛着を持っておられる住民の方々、問屋町の商店街の皆さんに「ああ、この壁にこの絵が描かれて良かった〜」と思ってもらうこと。外部の人たちも壁を見て「岐阜には面白いものがある!」って楽しんでもらえること。つまり、ここに暮らす人たちに喜んでもらう絵であり、ここに合うアートであることを描く責任といったらいいでしょうか。それに加えて、自分が描き始めたことなので、最後まで自分がキッチリ仕上げるというのも僕の責任と思ってやっています。

 

◎そうだったんですね…深いお話です。実際にペインティングを開始して、このレトロ壁の感触はどうですか?

HIRO/思った以上に、ボコボコやなあと。あ、ボロボロという意味じゃないですよ、念のため(笑)。下地の塗りにとても時間がかかりました。毎回、描く対象の壁によって、それぞれ特徴はあるんですけど、今回の壁は「歴史を踏まえた壁」っていうか・・・。

 

◎はぁ〜それは素敵な表現!確かにかなりの年月が経っている建物です。

HIRO/向かいにある37階建のスカイウイングが建つまでは、この壁はむき出しにはなってなかった部分ですから、不思議な造形になっているんですよね。そしてミールのビルだけ窓がないわけで。そこへ僕が絵を描いている状況です。

 

◎下地塗りの時にはHIROさんご自身が動画を撮影されましたね。

HIRO/そうなんです!動画プロモーションの一環として始めました。描き手の目線のアングルで動画を作ってみたいなぁと。僕の手元や真横、真上、真下と臨場感のある目線で撮影したものを制作風景として見ていただくと楽しいかなと思ってるんです。たまたま動画制作が上手い友人も関心を持ってくれたので、別バージョンの動画としても同時進行で作っています。そちらもいずれ公開できればと思っています。

 

◎それは楽しみです!さて、絵はそろそろ完成に近づいていますね。

HIRO/はい、最後のほうには、アクションペイントに近いことも加えようと思ってます。絵の具が飛び散ってできる偶然の模様とか。音楽でいえば即興みたいな感じで、躍動感を生み出すことができたらとワクワクしています。

 

◎私たちもワクワクです!最後にもう一つ、「アートウォール」と「まち」。HIROさんはどんな風に思ってますか?

HIRO/アートウォールは「まち」にあったほうがいいな!というのが僕の思い。少しずつ認知されてきたというのもありますが、アートウォールがあることで、まちを明るくしていってくれたらいいな、写真スポットがあるエリアが誕生したら楽しいな〜と。

今回の絵をきっかけに、この問屋町2丁目のレトロ壁にさらなる展開が生まれたとき、もしも僕にご協力できることがあれば・・頑張ります!

 

◎HIROさん、ありがとうございました。明るく誰とでも楽しくコミュニケーションできるお人柄であっという間のインタビュー時間でした。

このあと、ミール内のミニミニキッチンで茹でた素麺を(所長をまじえて)、てんこ盛り食べて、HIROさんは再び制作へと向かわれました。頑張ってください!!

 

(全景・・・足場をはずした姿は次回のブログで公開予定!)

 

※おかげさまでアートウォールはおおよそ仕上がりました。細かな仕上げはあるかもですが・・・良かったら、ミール南壁、見に来てくださいね!!

 

今回のアートウォール制作をはじめ、HIROさんの作品などは、HIROさんのホームページ、インスタグラム、ツイッターでも紹介されています!

 

 

ホームページ「MADBLAST HIRO ART WORK PAGE」

https://www.madblasthiro.com

インスタグラム「madblast_hiro」

https://www.instagram.com/madblast_hiro/

ツイッター「MADBLAST HIRO」

 

(スタッフC)

withコロナの日々ですが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。守富環境工学総合研究所(Meel:ミール)では、研究所に在席率の高い所長と“いっしょ”の時間を活用して、連続インタビュー!

「守富所長と、いっしょ。」と題して、ミールと所長の今とこれからをお伝えします。

第三回のテーマは

「アートなウォール?ウォールアート?どうしてミールで始めるのですか?」

 

(通称「レトロ壁」。一番右の窓がないのがミールの裏壁)

 

◎前回の「守富所長と、いっしょ#02」でも話題になりましたが、ミールの南側壁面を使って、今月からペインターのMADBLAST HIROさんに絵を描いてもらう!という取り組みが始まりました。どうして、ミールでやってみようと思ったのでしょうか?

守富所長/岐阜大学を定年退職後、「環境デザイナー」という肩書きでこのミールを開きました。デザイナーという言葉には設計という意味もありますが、アートのデザイナー的なことも志向したい。もともと若い頃はデザイン的なことに興味がありました。ですが、どういうわけか、こういう道に進んでいます(笑)。

ですので、今回の壁絵は、環境のためというのではなく、自分の思い入れといいますか、より美しくしたい、気持ち良くなるようなアートっぽい場所にしたい!という思いがあります。もし、問屋町2丁目全体がそうなれば面白いですよね。

とはいえ、いきなり皆さんでやっていきましょう〜!というのは難しいことなので、私としてはできる範囲で、ビルの大家さんや町内会の皆さんにご理解いただきながらやってみたいなと考えています。

 

◎JR岐阜駅からペデストリアンデッキ(高架の歩行路)を歩いて問屋町2丁目を目指して降りる時、最初に目に入るところが、ちょうどミールの南側壁面ですね。

所長/そうなんです!そこに印象的な絵があればいいなー、楽しいな〜と。それが素直な気持ちです(笑)。それに問屋町2丁目のビルが連なる南壁面で、ミールの裏側にあたる壁面だけが「窓」がなくてノッペリしているでしょう。それをキャンバスと考えたらいいのでは?!とひらめいてしまいました。

壁絵を目印にペデストリアンデッキを降りてきて、ミールのビルの西側にある「荷下ろし場」を通り抜けて問屋街に行くという道筋ができたら、見る人も通る人も楽しくなりそう。たまたまミールのロケーションと建物の特徴が「壁絵」にぴったりと思ったんです。

 

◎8月に入り、いよいよペインティングが始まりますが、アーティストのMADBLAST HIROさんにはミールの広告を描いてもらうんですか?

所長/いえいえ、そんなつもりはモートーありません(笑)。ミールの広告とか関連するテーマをもとに描いてもらったら?と言ってくださる人もいるんですが、そもそもミールは外壁に広告を出すほどのものでもありませんし、中通りというんですか、アーケードがある側(アカデミックストリートになったらいいなと思う通り側)が玄関ですしね。アーティストさんには、しばりなく自由に描いてもらいたいなーと。

ただ、ミールを開設以来、多くの方にお越しいただいているんですが、ミールの南側にある37階建ての「スカイウイング37」の東棟4階に岐阜大学のサテライトキャンパスがあるもんですから、ミールに訪ねてこられた方が間違えて岐大サテライトに行かれてしまうことが度々あって…。なので、壁絵は、ミールの裏看板ではないですが「あの絵のあるところですよ〜」と目印になったらすごく嬉しいなとは思っています!

 

◎なるほど…殺風景な文字や地図より、絵が目印ですとチャーミングです(笑)ちなみにスカイウイング37の岐大サテライトと間違えて訪問されるお客様のことは、所長自ら製作したマップにも原因があるような気もします。表記がミールと同じ大きさの文字ですし(飲屋街の表記はそれ以上に大きいですしっ!)

所長/す、すみません。壁絵が完成しましたら、皆さま、ぜひそちらを目印にお越しください。

 

◎素敵な目印になると嬉しいですね!さて、すでに壁の下地も塗り終わりました。MADBLAST HIROさんはどんな絵を描かれるのでしょう。楽しみですね〜!

HIROさんの動画「下地を塗る様子」。かっこいいのでぜひ見てください!

所長/私も楽しみ〜!壁絵を描くプロで、これまでいろんな場所で描かれているHIROさんの作品ですから「とにかくアートな絵であって欲しい」と。今回は予算が限られているなか、気持ちよく引き受けて、とても意欲的に取り組んでくださっていて感謝しているんですよ。

HIROさんからは壁絵のラフを見せてもらい、町内の皆さんにもご披露しました。これからは実際にHIROさんが筆を動かす様子、絵になっていく過程も目が離せません。毎日ず〜っと見ていたいです(笑)

 

 ◎ミールの取り組みを一つのきっかけに、問屋町2丁目の南壁面がアートな場になっていったら…と夢も広がりますね!

所長/そうですね。ミールの壁絵がその第一歩になれば、とてもいいなぁと思っているんですよ。こういったアートウォールとまちの活性化について関心を寄せ、その効果を検証してみたいと今回の取り組みに関わってくださる団体もあり、おかげさまで昨日足場も組み上がりました。いよいよ始まるんだなあ〜とワクワクしています!

 

◎私たちスタッフもワクワクです!

所長/HIROさんの制作期間は今月中旬。連日35度超えをするような岐阜の真夏の暑さは凄まじいので、HIROさんにはとにかく体調に気をつけて取り組んでいただけたらと願っています。通りがかった人にもペデストリアンデッキや歩道から、制作過程を眺めて楽しんでいただけたら嬉しいです。くれぐれも、3密にならないように!!

 

◎今回の「守富所長と、いっしょ。」はこのへんで。

ミール南壁面のアートペインティングについては、壁絵とか、アートウォールとか、ウォールアートとかいろいろな表現をしてきましたが、所長と相談し、これからは「アートウォール」に統一してお伝えします。

今後もブログや、ツイッター(フォロワーは今も4人!!)で随時ご紹介する予定です。HIROさんのインタビューも乞うご期待!!

岐阜の酷暑に負けないで、to be continued!

 

写真は足場が架かった現場?です。あれ、現場監督みたいな人がいますね(笑)誰でしょう?

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