ウカンムリを3つ持つ男、守富寛所長率いる守富環境工学総合研究所(Meel;ミール)のブログ「ウカンムリ日記」ですが、所長の出番が少ない!!という声があちこちから。でも、withコロナの日々で研究所に在席率の高い今なら、所長といっしょ。というわけで、守富所長にインタビューして、ミールと所長の今とこれからをお伝えします。
「守富所長と、いっしょ。」第二回のテーマは
「アカデミックストリートとワールドカフェ構想って、何ですか?」
◎ミールがある岐阜市問屋町2丁目(JR岐阜駅前)のアーケード街を活用した「アカデミックストリート」構想。そもそもどこから始まった話ですか?
守富所長/それはですね…、もともと私が大学を定年退職する直前の頃、後始末等々を含めてとても忙しかったんですね。その一つに「持っていた自分の書籍をどうするか?」という問題がありました。書籍を移動したり処分したり、さて、どうしようかと。
そこで、選択肢としては、(1)研究室のなかに誰か引き継いでくれる人がいれば、それをまかせる。(2)図書館に持っていく。(3)自分で引き取って自宅に持っていくということがありました。
といっても、一番目の誰かに引き継いでもらうというのは、この頃の大学というのはかつてのように必ずしも教授がやっていることを助(准)教授が引き継ぐということはなく、それぞれがバラバラの研究テーマになっていて、それぞれがたくさん本を持っているんですね。なかには共通のテーマの本もあるかもしれないけれども、大半は要らない本ばかり。ということで、残念ながら私の場合はこの選択肢はないなと。もちろん、研究室によっては教授・准教授が同じようなテーマを研究していて、「先生の本を、ぜひ置いていってください!」というところがあるかもしれないけれども、たまたまウチはそうではありませんでした。
それから二番目の図書館という選択肢も厳しい。県も市もどこもそうだと思いますが、古本的な本はなかなか引き取ってもらえません。大学図書館の場合もすべてを引き取ってもらうのはスペース的にも厳しいと思います。在職中も研究室の本は「大学の所有物であるものも自分の研究室で保管してください」という方法でした。
さらに自宅に持ち込むというのはもっと大変!!本は非常に重いので、普通の家に置いたら床が抜けてしまいます。あっ!四番目の選択肢として「すべて捨てる」というのがあります(笑)。
そういった「大学研究室にある本をどうするか?」問題で困っていた時に、どこかに部屋を持ってそこにとりあえず蔵書を置いたらどうか?というアイディアが出てきました。私の場合はミールの事務所としてここをお借りして、とりあえず本を置くことにしまして…。これが「アカデミックストリート」構想の発端というわけです。
◎なるほど。ミールの所長室(2階)の壁一面はほとんど本棚になっています(笑)
所長/そうなんですよ。この大量の本をミールに10年置いておくのか?あるいは5年くらいで売りさばいてしまうのか?電子化できるものは電子化して、本として残しておいた方がいいものもあるよねと、一応整理しつつあるところではあるんですけど。
私と同じような話は実際よく聞きますし、私からも先生がたに「皆さん、蔵書はどうされているんですか?」と尋ねると、だいたいは研究室に置いていくけれど、要らないといわれたものは誰かにあげるか、廃棄するか。自分で買ったものは自分の家に持って帰るというのが多いようなんですね。
私の場合は一時的にミールに持ってきましたが…。他の先生がたにも、きっと同じようなニーズがあるなと思ったわけです。
◎それでいよいよ「アカデミックストリート」構想ですね。
所長/ミールを問屋町で開設してみて感じたのは、アーケード街には空き店舗が多くシャッターが目立つということ。今なら比較的安く借りられるので、大学を退職された先生がたの蔵書置き場を兼ねた研究や勉強の場として活用してもらい、その一方で、先生がたの本棚をある程度オープンにして、一般の人にも本を閲覧してもらえるようにしたらいいのではと。そうすれば、問屋町(問屋町2丁目)がアカデミックストリートという特徴あるアーケード街として新しい顔を持てるのでは?と発想しました。
◎問屋町とアカデミックの、共通項は「問」にアリ?! 多様な問が集まる場所になったら面白いですね。
所長/ハハハ。そうですね。岐阜や名古屋の大学の先生が辞められた後、ぜひ問屋町の空きビルを活用してもらったらいいなと思っているんです。問屋町はJR岐阜駅前にあって便利ですから、先生がたの蔵書、専門書に興味ある人、学生さんたちにとっても寄りやすい場所です。名古屋からも近いし。本当に必要であれば、便利な場所なのだから、本を見にくるのではないかと思うんです。大学を辞められた先生がたも蔵書の置き場に困っているし、読みたい人にもニーズがあるのでは?という期待感があって、やってみる価値があるのではと。
であれば、単に私の本だけじゃなくて、いろんな分野の本があったほうが利用価値といいますか、見どころが増えて来やすくなるし、友達も誘ってくるだろうと。そうやって少しずつ問屋町というエリアの賑わいにつながっていったらいいな!という期待を込めて考え始めました。
◎具体的に動き始めているのでしょうか?
所長/はい、すでに町内(岐阜問屋町2丁目協同組合)の皆さんにはお話しました。空き店舗を積極的に貸して、ここ問屋町2丁目のアーケード街をアカデミックストリートと名付けてやっていくのはどうでしょうと。幸い、皆さんにはご理解いただいているんですよ。
もちろん、我々大学人だけじゃなくて企業や家庭の人でも、本の保管にお困りの方、例えば亡くなられたおじいさんがたくさん本を持っていたとか、そういう人たちに活用してもらえたらと思っています。
◎研究の場というよりは「蔵書の貸し倉庫、兼、一般人が閲覧できる場」なのですか?
所長/スペース的にはそんな感じですが、その場所へ、たとえ週一回でも先生が来るということであれば、なおいいなと。そうすれば、訪れた人にとっては本との出会いだけでなく、さまざまな専門の研究者とトークする場所になると思います。
◎専門的な本と、その研究者に出会える場所に人が来るようになったら、いろいろな交流も生まれそうです。
所長/そこなんです。アカデミックストリートにオープンカフェのようなスペースをつくり、そこに人が集まって話し合えたらいいよね、というのはずっと考えていることです。お互いに情報や知識を持って、分野の違う人たちが交流できる場所になったら、皆さんそれぞれの知的欲求が満足するんじゃないかと!
たとえばエコをテーマに調べ物したい人がいたとして、その話だったらあの先生がいいよとか、本はあそこにあるよと。分野の違う人や本が集まることで人の移動や交流が生まれるし、もしオープンカフェというスペースがあるということになれば、人に会い会話もできるという楽しみが生まれると思うんです。
◎それが、もう一つの構想「ワールドカフェ」にもつながるのですか?
所長/そうですね。ワールドカフェ的にワイワイガヤガヤと話せる場につながればと思っています。アカデミックストリートに行けば、本もあるし、人もいるし、話し合うこともできるよ、みたいなことですね。
大げさにいえば、ガリレオもいればアリストテレスもいる、みたいな(笑)。先生がたも毎日は来られないでしょうけど、皆さんが集まれる日があれば面白い。そういうストリートにしたいなという夢があります。
そして市の図書館がサポートしている「まちライブラリー」(地域のお店などが店内に自前の本を本棚に置き、訪れたお客さんが楽しめるようにする取り組み)のようなものも問屋町に入ってくれば、ますます多様な人に会えそうで、歩いているだけで楽しくなるんじゃないかなあと。
ただ、このアカデミックストリート構想については町内会にもお認めいただき、ミール開設後の半年ぐらいは活動してきたのですが、そのあとがなかなか続かない。思ったほどニーズがなかったともいえるかもしれませんが…。
◎問屋町の空きビルの賃料が比較的安いといっても、初期投資も必要ですしね。
所長/それもあります。大量の本を置くとなれば、本棚をつくらなくてはいけないし、人に来てもらうのであれば、それなりに改装も必要になります。でも、問屋町ですから、もともと綺麗なアパレル関係の店をやっていたビルが多いのも利点。だから、ショールーム的な1階を活用すれば、それほど改装しなくても可能なんじゃないかと思うんですけど。
当初考えたのは4階建のビルをうまく利用して、1階から4階までの各階に別々の人が入居すれば、家賃も1万から2万円ですむんじゃないかなと。とはいえ、外階段がないので、つねに1階は通り道になっちゃう(笑)。
そのあたりは読み違えたのかもしれませんし、あるいはこれから賛同者が出てくるのか、宣伝が足りないのか…。でも、先日、とある用件でお会いした元美術館長さんも興味を示されていました。ご自身の蔵書(美術本のコレクションなど)をどうしよう?と悩まれているとのことでした。
◎ところで昨年はミールでワールドカフェ的なものを試験的にやってみましたし、年末は「人間図書館」にもトライしました。
所長/まずは身内からということで、ミールのメンバーを中心にやってみましたね。ミールの会議室(3階)を集まる場所とするなら、15人くらいまで。種まきとしては、身内から始めてみよう!とスタートしました。
人間図書館は人を一冊の本に見立てて、その人の暮らしや人生について語ってもらうというもので、スタッフのKiさんとNさんが本役をして、読者役(聞き手)はそのほかのスタッフと関係者でやってみました。たとえばKiさんの「ジャムおじさんの冒険」では、家族ぐるみでジャム作りを楽しんでいるんだなとわかって良かったですね。この話を聞くまでは、いつもKiさんから美味しいジャムをもらって、ウマイなあ〜と単純に喜んでいるだけでしたが(笑)、どうして技術者がジャム作りにハマったのか?と、その奥にある物語を聞くことができました。
こういったミールでの取り組みをブログなりツイッターなりで広報していき、身内に限らず、「皆さんとこういうことをどんどんやっていきたいんです!」と伝えていけたらいいんですけど、どうでしょうか?
ブログなりツイッターなり見てくださる人がいたとして「こういうのをやってくださいよ」「こんな話題だったら行きたいな」と盛り上がったらもっと楽しい。まずは「話題募集中」ということで!そのあたりは広報担当のスタッフCさんに頑張ってほしいところです(笑)
◎あ、ハイ、そうですね(スタッフC…笑)。でも所長、ミールのツイッターのフォロワーは現在4人なんです!!フォロワーでなくても見てくださっている人はいると思うんですけど(笑)。たとえば、新しい生活様式をミール風に考えるのはどうですか。
所長/あっ、そのテーマ、いいですね!! withコロナ時代だからやれることを考えてみるとよいかもしれません。私もオンライン会議が増えましたから、感想も意見もいろいろあります(笑)。
◎余談ですが、スタッフCとスタッフNのコンビで、ブログの中で「読んでミール?」と題して、テーマごとに本を紹介する「ブックトーク」もしています。こちらにも、私も参加したい!という人が現れたら嬉しいなって思います。
所長/そうですね。読んでミールはすでに7回を数えて、ブログのコンテンツとして定着してきましたね。一つのテーマに思いがけない本が紹介されるので本好きの人も読書の幅が広がります。
百聞は一見にしかず、といいますけれど、私の考えとしては、自身が目で見て体験したことでなくても、たとえば本をたくさん読んでいろいろな人の経験や考えに触れたり感じたりことはすばらしいと思うんですよ。そういう意味でも、アカデミックストリートの「本」の役割は膨らむんじゃないかな。ちなみに町内には古本屋さんもあっていい雰囲気なんですよね。
◎アカデミックストリート、ワールドカフェに続き、最近ではもう一つ大きい構想がありますね!
所長/はい。ミールのビルの裏側の壁にアートを!ということで、8月にはアーティストさんにアートペインティングしていただくことになっています。問屋町2丁目のビルが連なる南側の古い壁面は剥き出しのコンクリートで、廃墟のようなたたずまいが魅力という人たちも多いのですが、まずはミールの裏の壁に(大家さんや町内会のご許可をいただき)アート作品を描いてもらうということになりました。このアートも含めて、アカデミックストリートやワールドカフェなどで問屋町が注目され、立ち寄りたくなるエリアになったらというのが、私の思いなんですよ。
そして、アカデミックストリートの「アカデミック」という言葉にこだわらず、空きビルに芸術家さんたちが(格安で)アトリエを構えるというのもいいなと思うんです。絵だけでなくダンスや音楽、演劇など、芸術とアカデミックなことが混ざっても面白いですよね。フランスでいえばモンマルトルのように、文化人がそこにいるみたいな…。芸術家も小説家もサイエンティストもいる。そんな風に街が育ったらいいかなと。
問屋町に人が来てくれるきっかけとして、暇つぶしといったら叱られそうですが、「夜は飲みに出かけます」「これから名古屋に出かけます」という人が、午後3時とかに問屋町にやってきて、誰かと会うまでの間を過ごす。壁のアートを眺めるでもアカデミックストリートで本を見るでもいいじゃないですか。そういう場として使えるようになったらいいですねぇ。
また詳しくご紹介する機会があると思いますが、直近では来月中旬から約1週間、アーティストのMADBLAST HIROさんが壁に絵をペイントしてくださいますので、楽しみにしています。
そんなわけで、近くの玉宮町が夜の街であるのに対して、問屋町は昼の街であり、アカデミックでアートな街。そう!問屋町は昼間に楽しい街をめざす、というのが大きな話です。(注:玉宮町は、問屋町付近の所長が好きな飲屋街のこと)
◎話が大きくなったところで、今回の「守富所長と、いっしょ。」はこのへんで。
次回は8月に予定しているアートペインティングについて、所長にそのいきさつや思い、願いなどを聞きたいと思います。
暑さにもコロナにも負けないで、to be continued!
皆さま、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。守富環境工学総合研究所(Meel: ミール)は所長をはじめメンバー一同、おかげさまで元気に過ごしております。コロナ禍のなかにあって尽力してくださっている方々への感謝を胸に、これからも健康管理に気を配りつつ頑張ります。
さて本日は、昨年末に行いました「ミールの人間図書館、はじめます」という取り組みのリポートを!こんなに遅くなってしまいお恥ずかしいところですが、よろしければご一読ください。
人間図書館は、人物図書館とかヒューマンライブラリーといった言葉で表現されることもありますが、「人」を「本」に見立てるという発想が出発点です。本の表紙を開けばいろいろな物語が待っているように、人という本のなかにもさまざまな物語があるはず。ミールでは、まずはミールのメンバーの中から二人に本役になってもらい、それぞれの人生や暮らしの物語の一編、一章、一節を語ってもらいました。本の読者はそのほかのミールメンバー。所長(館長?)の挨拶から始まり、いよいよ1冊目の本役、Kiさんのお話です。
タイトル『ジャムおじさんの冒険』
Kiさんは大学卒業後、自動車業界でエンジニアをして、ご本人いわく「材料屋さん」と「生産技術屋さん」をしてきて、生産技術屋さんでは設計も経験。ものづくりは楽しい、という思いがありました。そしてジャム?!
実はミールメンバーは度々Kiさんお手製のジャム、すももや桃、夏みかんなどいろいろな種類のものをいただいています。そのお味はもちろん絶品。あっという間にいただいちゃうおいしさです。でも、どうしてKiさんがジャムづくり? そんな疑問をもちながらも深く聞いてきませんでした。「ジャムおじさんの冒険」という本、読者であるミールメンバー全員が入り込んでいきました。
目次は以下のとおり。 1.なんでジャム 2.ダイバーシティって大事かも 3.私の本棚から
実家で採れる大量の夏みかんをジャムにしようと思いついたところからジャムづくりに夢中になり、研究?実験?を重ねていったというお話から始まりました。今では作りやすい分量なども導き出し、ご家族の協力もあって次々と新作が。ジャムづくりに邁進するなか、やがて自然のなかでなる果実、植物への思いが膨んでいくと、これまで気づかなかったつながりというのでしょうか、世界観というのか地球感?に思いが至るようになったということのようです。植物も人間も全体のなかの一員といった感じ。多様であることの大事さも感じているとのこと。自分で植物に触れ、ジャムをつくり続けるなかで感じることなのでしょうね。最後にKiさんの好きな本をおすすめしてもらいました。ブライアン・グリーン著『エレガントな宇宙』 ジャムおじさんの冒険の世界の一端が、この本に結びついているのかもしれないですね。難しそうな本ですがKiさんという物語のつづきをこの本でも感じられるかもしれません!
***
2冊目の本役はNaさん。スタッフNとしてもおなじみで本ブログのブックトーク「読んでミール?」のブックトーカーもしています。無論、本好き。でも自身が本になるなんて!そういうNaさんのお話、楽しみ!
タイトル『そして音訳』
Naさんは人形劇、朗読、音訳と、言葉を声にして表す活動をしてきました。現在は朗読と音訳の二本立て。これは同じようにみえるけれども、微妙に違う。微妙というよりも、かなり違うことなのです。なぜかといいますと音訳は目の不自由なかたのために図書などを声でつくるものですから、声に感情や個性が入り込んではいけません。
目次は以下のとおり。 1.音訳とは? 2.音訳にいたる道 3.私の本棚から
お話はやはり音訳についての説明から。ミールのメンバーは知らない人がほとんどでしたので丁寧に伝えてくれました。音訳と朗読の違い。そこがポイントです。朗読と音訳の違いは、ナレーションとアナウンスの違いということ?といった読者メンバーからの言葉がありましたが、なるほどそのとおり!Naさんが音訳の道にいたるまでには、人形劇や朗読の活動があり、とくに朗読と音訳の両輪ですすむことにしたあたりは、Naさんならではの優しさや強さを感じます。一つひとつの経験がページをめくるように、音訳と朗読を一緒にやっていくという物語へと進んでいったのですね。締めくくりにNaさんの大切な本を紹介してもらいました。小さなお魚のお話、レオ=レオニ『スイミー』です。人形劇サークルで活動していた時の思い出の絵本。Naさんは「スイミー」役をしたそうです。
記念すべき初回ということで、朗読活動もしているNaさんに詩の朗読をお願いしました。長田弘さんの「世界は一冊の本」
とてもすてきな時間でした。
本役のお二人、本当にありがとうございました。
進行をつとめた司書役としましては「この企画、言い出したのはいいけれど、うまく進むのかなあ〜」と正直、心配も少しありました。でも、スタートしてすぐに安心しました。というよりもワクワクしました。
どうしてかといいますと、読者役のメンバーが黙っちゃいません。本役のお話の途中で質問やら合いの手やら、いろいろ挟み込んできまして・・・。脱線しながら広がりながら、物語の世界を行きつ戻りつ。そして、本役のご家族も同席してくださり、その温かなご支援もいい感じでした!じつは、質疑応答などという堅苦しい時間も設けてはいたのですが、それは不要でした。
本役(語り手)と読者(聞き手)がいて、一冊の本が生まれる。そんな読後感。お互いを知りつながっていく・・人と人のコミュニケーションというのは、そういうものかもしれませんね。またいつか開催したいです。
(スタッフC)
皆さま、こんにちは。師走に入ったとたんに、気づけばもう後半。お忙しい日々のことと思います。
さて、今日は守富環境工学総合研究所(Meel:ミール)で来週からスタートする取り組み「ミールの人間図書館、はじめます。」について。
この取り組みをご説明する前に・・・。
「ヒューマンライブラリー」という言葉をお聞きになったことはありますか?これは2000年にデンマークで始まり、障がい者やホームレス、セクシャルマイノリティなど、社会のなかで誤解や偏見を受けやすい人々が「本」になって、一般の少人数の「読者」と対話をすることを基本に、世界中に広まりました。現在はいろいろな解釈や手法をもとに活動があるようです。
「人」を「本」に見立てる。それは言われてみればなるほど!ですが、なかなか発想できない着眼点ですね。本の表紙を開ければいろいろな物語が待っているように、人という本もさまざまな物語があることでしょう。
ミールの人間図書館では、その人の人生や暮らし、夢中になっていることなど、物語の一章や一節のように語ってもらい、読者である参加者がその物語を聞き、そして語り合う場になればと願っています。人間図書館はすなわち、人物多様性を研究する場でもあります!
ということで、まずはミールのスタッフ間ではじめてみたいと思います。人物多様、ユニークな人たちが集まっているので、きっとにぎやかな図書館になるのでは、と想像しています。
第一回目は12月26日(木)午後5時から、ミール3階にて。「本」となってお話をするのは2人。どんなタイトルの本か、目次なのかなと楽しみにしているところです。
(スタッフC)
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