リサイクルについては,2010年代から岐阜大学に在籍時に持ち込まれた炭素繊維リサイクルの開発に端を発し,当初はCFRP廃材からの炭素繊維(CF)回収が主だったのですが,中間基材となるペレット,不織布,ペーパーの試作や用途開発が求められ,その後も川上,川中,川下の関係各位と交流させていただいています。
しかしながら,狙った具体的な量産には至らず,現在は中間基材としては関心の低かった不連続のリサイクルCFの連続化を目指して,撚糸(撚り糸)や編組(三つ編み)の技術開発を行っています。
特に,「自動車リサイクル高度化支援事業」(経産省) で行われた3年間の事業(CFRPのCar to Carリサイクルへ 向けた実証 )に協力,2020年度までは溶融テープによる接着で連続糸化に見通しが立ち(動画公開),その後の自主研究により空気だけで接着するCF100%連続糸化に成功し,量産と用途の検討に入っています。
CF回収:
»世界中で廃棄される炭素繊維強化プラスチックを岐阜の英知を終結してリサイクル。(岐阜大学広報)
Car to Car:
»2019年度 自動車リサイクル高度化支援事業について(日産自動車株式会社)
連続糸化(溶融テープ):
連続糸化(空気接着):
(守富環境工学総合研究所 所長 守富寛)
新着記事
カテゴリー
アーカイブ